名古屋中部国際空港からフィンエアーでパリへ向う。
京都から名古屋まで、新幹線+急行で約1時間30分〜2時間くらいで行けて、しかも飛行機代は関空発よりも安いので、今回はこれで行く事にした。
チェックインカウンターで荷物を預けるとき、その場で手荷物を2人分に分けて機内持ち込みできるようにしたので、カイは荷物の入れ替えに少し手間取って、カウンターの前で少し焦ってしまい、何故か持っていたペットボトルのお茶の蓋を開けて、カウンターの上にこぼしてしまう。空港のスタッフは発券作業中だったので気づいていなかったようで、Kはあわてて服のそででお茶をふきとっていた。
こぢんまりした、こぎれいな空港。人もそれほど多くなく、入る時の手荷物チェックもスピーディ。
出発ゲートに行く手前のスターバックスで、抹茶ラテとサンドイッチを軽くお腹に入れておく。
飛行機は、富士山が見える空路を飛んだので、窓からきれいにみえる富士山を撮る。
富士山とフィンエアー。
スーツケースを買った時におまけで付いていた、首に巻きつけるタイプの枕を膨らませていると、Kが目をぱちくりして見ている。何?というと、「救命具?」と真顔できかれた。
機内食1
牛肉か鶏肉かを選べるようになっていて、牛肉を選ぶ。マッシュポテト、ほうれん草、人参、そばとパンと桃のゼリー。ちょっと変な組み合わせだが、まあまあどれも美味しかった。飲み物は、私はいつも飛行機内ではトマトジュースを頼むことにしている。キレイな白人のスチュワーデスが、「おチャいかがですか?」というので、お茶ももらっておいた。
女性の乗務員も男性の乗務員もみんなとても感じが良い。
乗り継ぎ地点のヘルシンキまで9時間半のフライト。それまで、座席のモニターで海外ドラマを数本見る。
機内食2
ヘルシンキに着く2時間前に2度目の食事が出る。メニューは焼おにぎりとKitKatのチョコレート。飲み物はトマトジュース&お茶。
K、入れてもらったばかりの熱いお茶を服の袖にひっかけて、一杯まるごとたっぷりと自分の足の上にこぼす。
ヘルシンキの空港で、ムーミンの店があり、エコバッグを買う。
アジア系の到着が重なり、入国審査で中国人と日本人の長蛇の列ができていた。折れ重なって並んでいる一列後の方に並んでいたインド人ぽい男性が、前の列のちょっと気の弱そうな、人の良さそうな中国人男性にフライト時間を尋ねていて、オレはあなたより1時間早く飛ぶフライトだから、列の前に入れてくれないか、と頼んでいた。はじめ中国人はしぶっていたが、断わり切れず、インド人を前に行かせてやっていた。
ヘルシンキでの乗り継ぎ時間は予定では2時間弱だったが、30分遅れて出発。
パリまでのフライト時間は約2時間半。こんな短いフライトなのに、軽い食事が出る。
機内食3
ハーブをオリーブ油で練った具が入った、ギョーザのようなパスタとトマト&レタス、固いパン。味は薄かったが悪くない。
パリに着く手前で、フランスの大地が見える。さすが農業国。一面、畑。
パリのシャルル・ド・ゴール空港に着くと、グザヴィエが迎えに来てくれていた。今日から、また昨年同様、グザヴィエ&ファビアンヌの家に泊めてもらうことになっている。
RER(急行列車)で北駅へ。駅からはタクシーに乗る。タクシー乗り場では、今まで見た事がないくらいの長い列。
グザヴィエの家には、いま、グザヴィエの母が旅行の間、トーフという名前の猫を預かっているという。とても人見知りをする猫で、私たちの顔をみた途端、飛び上がって逃げて物陰に隠れてしまう。
フランスでは、犬や猫のペットには、TかDからはじまる名前をつけることが多いのだと、ファビアンヌが教えてくれる。日本好きのグザヴィエの家族は、はじめて猫をもらうことになり、Tからはじまる名前を考えていてはじめにひらめいたのが "Tofu" だったのだそうだ。
カイは、明日の搬入のために、昨年展覧会をやったパリのギャラリーに電話をかける。
昨年、全紙サイズの写真を100点ほど預けておいたので、それを明日の午前中に取りにいくつもりで電話したのだが、ギャラリーのNさんが、預かっていた写真は先日の大雨でギャラリーが浸水し、置いていた写真はほとんど水の中に浸かってしまい、くっついたりカビが生えたりしてしまっている、たぶんほとんど使いものにならないのでは、と言う。
カイはショックでしばらく放心状態。とりあえず少しはプリントを持って来たが、代表的なものはほとんどそのギャラリーに預けていたので、小さなプリントしか持って来ていない。
嘆いていても仕方ない。やれるだけのことはやろう、と励ますと、カイはとりあえず、どんな写真を持って来ていたか、チェックしはじめた。
トーフは好奇心が強く、恐いくせに珍しいものがあると恐る恐る近づいてくる。
Nさんには、パリへくる前から作品を取りに行くことをメールしていたのに返事がなかった。もっと早く知らせてくれればよかったのに。
パリに着くなり、急なトラブルでいきなり出鼻をくじかれる。
でも、何とかするしかない。