2010年6月18日金曜日

ベルヴィル(20区)/ヴァンドーム広場(1区)/呉昊さん家(5区)

何度か一人でベルヴィル通りを歩いているが、面白い店や風景が多いので、甲斐に教えてあげようと思い、今日はヴェロニクさんの家(20区)まで来てもらい、そこからベルヴィルのメトロの駅まで歩いた。
Poissonnerie(魚屋)とかかれた建物を見つける。昔は店の入口があったのだろうが、コンクリートで塗り固められている。壁の模様だけが残されていておもしろい。


ベルヴィル(20区 Belleville)
壁に落書きが目立つ。ベルヴィルは一般的に危ない地域と言われているが、それはいろんな人種が混ざって住んでいるせいだろう。この地域を歩いていると特に多いのが中国人、次にアフリカ系、アラブ系が多く、白人は少ない。
だが、こういう混沌とした場所の方が興味深い。たくましく生活している人を見る事ができるからだ。ここはパリの裏側でもアンダーグラウンドでもなく、パリの一部なのだ。


il faut se méfier des mots-- Ben (Benjamin Vautier)
「言葉を信用するな」ベン
 
気をつけて歩いていると、街角にはいろんなアーティストの"作品"があることに気づく。
上の写真は、ベルヴィルにある有名な作品。これは巨大なものだけど、街中の壁のいたるところに、こういったメッセージを込めたアーティストの作品が描かれていたりする。


メトロに乗ってギャラリーへ。
いつもギャラリーを覗いていた男性・エリックさんが、今日は写真集を買ってくれた。
まともに話をしたのは初めてで、素性をきくと、実は警察で、勤務がこのギャラリーのすぐ近くだからよく来るのだというのでびっくり。オープニングの日からほとんど毎日中をのぞいていた。

西川さん、エリックとギャラリー近くのコルシカ料理をごちそうになったあと、ちょっと贅沢にホテル・ブリストルでコーヒー&紅茶をいただく。さっきのベルヴィルとは正反対の場所。甲斐は少し居心地悪そう。
ブリストル・ホテル(HOTEL LE BRISTOL)

ギャラリーに戻ると、ほんやら洞でこの春出会った、ルシルさん(来年、京都精華大学に奨学金で留学を希望)が来て待っていた。彼女の出身地は、写真を発明したニエプスが生まれた村(Chalon sur Saône)だという。素朴な田舎の女の子、という感じでとても可愛らしい人。
先日劇場で会った、歌手ジャン・ギドニ氏の同級生も見に来てくれる。
飛び込みで入ってきたパトリックさんは、写真集を買ってくれた。
甲斐がメトロの中で会った女性(カメラを見て話しかけてきた)も偶然、ギャラリーにやってくる。

ギャラリーを出て、ヴァンドーム広場(1区 Place Vendôme)を通って帰る。



オペラ座前のジュンク堂に行くと、さっきギャラリーで写真集を買ってくれたパトリックにまた出会う。

レザール(Les Hall)でお気に入りの本屋・MONA LISAIT(モナ・リゼ)で料理の本を買う。ここはアート系の本や料理の本がたくさん置いてあり、しかも安い。
甲斐も何か見つけて数冊買っていた。

 その後、ついでにFNACものぞく。

夜は8時から、呉昊(ウーハオ)さんの家(ジュシュー Jussieu 5区)に招待される。呉昊さんは水墨画家。今はパリの大学で留学生として美術史を勉強している。日本語も達者。
スペイン系フランス人のカルロス、中国人留学生(美術史)の女の子3人も呼んでホームパーティー。
ちまき、豚の煮込み、豆腐とチンゲンサイのいため、ごはん、ココナッツのデザート、チェリー、イチゴなど、美味しくいただく。

ここはカルチェ・ラタン、学生街。ジュシューの駅前には出来たばかりの大学の建物があり、その真ん中に建つ近代的なビルのライトがきれいに見えていた。