2010年6月13日日曜日

フィリップ・アダム「玉川上水」公演

ダブリンから帰ってきた途端、フランスの携帯(プリペイド)が使えなくなったので、午前中、ヴェロニクさんの家の近くのTABACでMobicarte25ユーロ分を購入する。プリペイドの補充の方法は、無料の番号に電話をかけてアナウンスが流れたら、レシートに書いてある番号を打ち込む仕組みになっているのだが、その番号にかけても何もアナウンスが流れない。
何度やっても同じなので、家に戻ってヴェロニクさんにも試してもらうが、分からない。
午後はグザヴィエと約束があるので、後でグザヴィエにも見てもらうことにする。

12時、Belleville(ベルヴィル)で甲斐と待ち合わせ。
他の店を知らないので、結局、昨日と同じベトナム料理店へお昼を食べに行く。


13時にメトロLa Chapelle(ラ・シャペル)駅でグザヴィエと待ち合わせ。
北駅の北側にある古い劇場"Les Bouffes du Nord(ブッフェ・デュ・ノール)"で、Philippe Adam(フィリップ・アダム)の小説「Canal Tamagawa/玉川上水」の公演があるので見に行く。

フィリップは劇場の中を案内してくれて、リハーサルから見せてくれる。
劇場の舞台裏、楽屋裏も見せてくれる。

ここは古いイタリア式の劇場で、昔一度、火災にあったことがあるらしい。
中は真っ黒だが装飾は立派なもの。オペラ・ガルニエのような華麗さはないが、趣きのある劇場。

リハーサル中に、各階の客席に登って舞台を見下ろしてみる。
リハーサル風景。真ん中は歌手のJean Guidoni(ジャン・ギドニ)。
今日は、フィリップ・アダムの小説「玉川上水」を、ジャン・ギドニが朗読するというものらしい。
ジャン・ギドニという歌手は、誰が教えてくれたのか忘れたが、「フランスの美輪明宏のような存在」なのだそうだ。


リハーサル風景。真ん中はPhilippe Adam(フィリップ・アダム)。ピアノはFabrice Ravel-Chapuis(ファブリス・ラヴェル=シャピュイ)。フィリップ自身も後半は朗読をするようだ。
2人とも、元ヴィラ九条山のレジデント(2004年)で、フィリップはよく八文字屋にきていた。ほんやら洞でも一度、自作の小説の朗読をしたことがある。

リハーサルの途中で、グザヴィエは仕事があるので帰るというので、彼が帰る前に、動かなくなった携帯を見てもらう。
一度電源を切って、入れ直すとあっけなく直った。プリペイドカードの残高切れのことばかりに気を取られていたので、こんな初歩的なことに気がつかなかった。
グザヴィエに感謝。

3時から本番公演が始まる。
私たちは2階席の正面から舞台を見ることにし、ナディアも後からきて少し離れた席に座った。
いつの間にか1階席は人が一杯になっている。

Jean Guidoni(ジャン・ギドニ)

Fabrice Ravel-Chapuis(ファブリス・ラヴェル=シャピュイ)



公演は大きな拍手でしめくくられた。
詳しい内容は分からなかったが、音楽や場の雰囲気がとてもよく、最後まで楽しむことができた。

公演後、劇場の隣のカフェでジャン・ギドニ、彼のマネージャー夫婦、彼の古くからの友だちのアロマ・テラピスト、ピアノを弾いたファブリス、ナディアも一緒にワインを飲む。フィリップはずっと外で他の友人たちと話していた。
私は旅の疲れが出たのか体調が悪かったので、トマトジュースを2杯飲んで先に帰る。