朝食時、またマイケルと一緒になる。
彼の動作がどうしても目につくので少し観察しているとこんな一場面があった。
朝食に降りてきた若い女性が彼とすれ違い様に何かを落とした。マイケルがそれをサッと拾っい、トントン、と彼女の肩を叩いて「Excuse me」と声をかけた。彼女は怪訝そうに振り返って、マイケルを見てぎょっとしたような顔をしていたが、マイケルはニコやかに無言で彼女が落としたカードを差し出した。彼女は戸惑った顔でそれを受けとると、マイケルは大げさに踵を返し、スタスタとその場を立ち去った。彼女が落としたのはクレジットカードで、彼女は一瞬、それをマイケルがどうして持っているのか分からないという表情だった。マイケルはそんな彼女の表情には気づいていない様子で、始終マイケルのように振る舞っているのがおかしかった。
10:00にB&Bをチェック・アウト。3時までフロントで荷物を預かってもらう。
まずは帰りのバス停の場所を確認する。
甲斐が、コノリー駅を見たいというので、すぐ近くのコノリー駅まで歩く。
お昼は、テンプルバーにある、いかにも観光向けのパブという感じの店(The Oliver StJohn Gogarty BAR)に入ってランチにビーフシチューを食べる。
食後はSt.Patrick's Cathedral(聖パトリック大聖堂)まで散歩。
カテドラルはそれなりにキレイだったけど、甲斐の好みではなさそう。
出発時間も近づいてきているので、B&Bに荷物をとりに戻りながら歩いていると、ダブリンの下町のような通りに出た。
店先には日用品、野菜、果物などが安い値段で売られている。
ダブリンにきて初めて、そこの市民の暮らしをのぞいたような気がする。もっとはやく知っていたらよかった。
暑い日だったので、その通りにある靴屋で売っていた安いサンダルを一足買い、スニーカーを脱いで履き替える。
サンダルに替えた途端、私の歩調が遅くなったと言われる。
帰りの道のりは思った以上に遠かった。
だいたい時間通りにB&Bに着き、荷物をひきあげて空港行きのリムジンバスに乗る。
空港の中の変な日本語
Aer Lingusでパリへ帰る。
パリ北駅に着いたのは午後9時頃。
夕食がまだだったので、先日行ったのに閉まっていた齋藤さんお勧めのベルヴィルのベトナム料理店へ行き、フォーを食べる。閉店時間ギリギリだったが、お客さんがいっぱいだった。
たしかに美味しい。