2010年5月29日土曜日

ワイン天国

朝、近くの村(La Chartre-sur-le-Loir)まで買物に行く。
野菜は直接野菜農家へ。新鮮な野菜を畑からとってみせてくれる。
花屋でラベンダーの株も買う。


買物の帰りに、ギランさんのブドウ畑に連れていってもらう。
小さいブドウがついている。1株にこれくらいの量がちょうどいいのだそうだ。


ブドウ畑には必ずバラの花が植えてある。土の病気を知るための目印になるのだとギランさんが教えてくれる。


ブドウ畑から見える景色。すぐ下には城があった。
ギランさんの車は66年型の祖父の車。ガソリンを入れに行ったとき、メモを見ると、その前にガソリンを入れたのは一年前だという。


家に帰って外のテラスでお昼にする。
食べている最中に雨が降り出した。


午後、昨日会ったジャン・ベルナールさんの甥、ジャン・マリさんの店に行くと、まずは2008年のワインを出してくれる。奥の倉庫なども見せてもらい、最後には1943年もののワインを出して来てくれる。この年は、戦争で男性がいなかったので、女性が作った珍しいワインなのだという。瓶の底も少し変わっていて、ものすごく中の方に凹んでいる。
ギランさんが頼むと、ジャン・マリさんはそのワインを私におみやげとしてくれた。
値段がつけられないほど貴重なワインをもらって緊張する。


帰りにジャン・ベルナールさんの家に寄る。
壁一面の作り棚にはいろんな形の石や置物が飾ってある。ケイコさんが、その中のひとつを甲斐に渡して、「これ、うちのカーブでとれた1億年くらい前の貝の化石」と言って甲斐におみやげとしてくれる。


今晩は本格的に飲もう、というギランさんの言う通り、またジャン・ベルナールさんのカーブにみんなでグラスを持ち込んで入って行く。今日は甲斐が写真を撮りやすいように、樽の上にろうそくを灯してカーブの中を明るくしてくれた。


ワインを注いでくれた時は何年のものかは言わず、味をみながら他の皆はそれぞれ「これは何年のものだ」と言っている。たしかに全部味は違うが、私にはそんなワインの知識は全くないので黙って美味しく飲ませてもらう。
覚えている限りでは、1991年、1903年、甲斐の生まれた年の1949年、1985年、そして私の生まれた年のものも出してくれた。その年は、ジャン・ベルナールさんがはじめてワインを作った年だというので思い入れが深いようだ。


極めつけは1834年のワイン。
ケイコさんが「これはHATAOさんには内緒よ!」と何度も言い、みんなで1〜2滴ずつもらう。
最後は1989年ものもいただく。まさにここはワイン・パラダイス。


カーブを出て、ジャン・ベルナールさんの家で皆で食事。
1976年のワインと、ホワイトアスパラのリゾット、鶏肉の煮込み、山羊のチーズなど、美味しい料理をお腹いっぱいいただく。