2010年5月24日月曜日

メトロSt-Jacques近辺(14区)/メトロNation

午前中、甲斐は村澤さんと一緒にモンパルナス墓地に行ったらしい。
電話がかかってきて、お昼は村澤さんの家で何か作ってくれるから食べにおいで、と誘われる。
出かけようとして玄関に鍵をさしこもうとすると(フランスでは内側からも鍵をさしこんでロックする)、外から誰かが鍵を開けようとしている音がする。びっくりしている間に扉が開き、ミッシェルさんと鉢合わせ。
ジェロームの母とミッシェルさんは、ミッシェルさんの写真展のために2人でどこか田舎の方に2週間ほど出掛けているときいていたので、まさか帰ってくるとは思っていなかった。ミッシェルさんは、根っからのパリっ子で、実はパリ以外の場所に行くのはあまり好きではないらしい。今は何か写真の道具を取りにきただけで、これから誰かと会った後、夕方また戻ると説明してくれる。私は明日からオランダに行くので、泊まるのは今日までのつもりだったことを伝え、お礼を言う。ミッシェルさんは「たぶん、また夕方会いましょう」と言い、家の中に入って行った。

メトロのSt-Jacques(サン・ジャック)駅近くに住む村澤さん(龍谷大学の先生)のアパートへ行く。
途中にちょっと変わった形の大きな教会があった。



村澤さんはチャーハンとサラダと冷やしうどんを作ってくれる。
名前は忘れてしまったが、サラダに使った丸い緑の葉っぱはフランスでよく使う野菜らしい。スーパーでは袋にバサッと入っていて結構安い値段で売っている。くせのない味で美味しい。
食後には、ちゃんとエスプレッソのサーバーで、コーヒーも入れてくれた。

甲斐と私は、明日から27日まではオランダのライデンと、28〜30日はフランスのロワール地方に立て続けに行くことになっているので、甲斐は村澤さんの家に置いている自分の荷物を持ち、私はまたIvry(イヴリー)まで戻って荷物を持ち出し、グザビエの家に行く。
明日の朝は、グザビエが駅まで見送りに行くというし、私も甲斐も、いまお世話になっている場所はパリの南側で、オランダ行きの電車が出ている北駅までは遠いので、北駅に近いグザビエの家に今晩また泊めてもらうことになっていたからだ。

Place d'Italie(プラス・ディタリー)の駅で乗り換え、6番線でNation(ナシオン)へ向かっている車内で、甲斐が携帯電話といろんな人の連絡先を書いたMoleskineの手帳を村澤さんの家に忘れてきたことに気づく。
急いで私の携帯から村澤さんに電話をしたが、出ない。明日からの旅行で、甲斐が携帯を持っていないと不安なのでどうしようかと思っていると、村澤さんから折り返し電話がある。
事情を説明して、これから取りに行ってもいいかと聞くと、「どうせそっち方面に出かける用事があるから、Nationの駅まで持って行きますよ」と言ってくれる。

Nationの駅で村澤さんを待っている間、ホームのベンチに座って人の流れを眺める。
この駅は6番線の始発・終着駅なので、右側の電車はしばらく停まって人をドンドン乗せて行き、しばらくして左側のホームに電車が入ってきて人を全部降ろしたら、右側の電車の扉が閉まり、電車が出発する。人をたくさん乗せた右側の電車が行ってしまうと、空っぽの電車が車庫へと動き出す。しばらくすると、右側にまた空っぽの電車が入って来て、また人を乗せる。左側には人を乗せた電車がやってきて人をはきだす。右側は人を乗せて去って行く。。。



これを何度か繰り返し見ていると、いつの間にか左側の電車から村澤さんがニコニコしながら降りて来た。
携帯電話と充電器をしっかり持って来てくれた。Moleskineの手帳はいくら探しても見つからなかったそうだ。まあ、そのうち出てくるだろう。
村澤さんは、Place d'Italieで買物をするから、と言って引き返した。
本当にわざわざ持って来てくれたのだった。

Nationで9番線に乗り換え、2駅目のCharonne(シャロンヌ)で降りるとグザビエの家が近い。
Charonneを降りてグザビエに電話を入れると、グザビエは今、Charonneの近くのカフェにいるというので、そのカフェを探す。私たちが使った出口とは別の出口の真ん前のカフェだった。



今日はものすごく暑い。気温は30℃あるそうだ。
この暑い中でも、太陽が好きなフランス人たちは外に出たがる。
グザヴィエとファビエンヌも、カフェの外の、影のない陽の下で2人揃ってサングラスをかけて汗をかきながらビールを飲んでいた。私はトマトジュースを頼む。
甲斐はそのカフェのウェイトレスがかわいかったので写真を撮りたそうにしている。
少しハスキーボイスで、はつらつとした女の子だった。グザビエと友達らしく、グザビエが写真を撮ってもいいかと聞くと、はじめは「私なんか撮ってもしょうがないでしょ」と笑っていたが、まんざらでもない様子だったので、タイミングを見はからって撮らせてもらう。

夜は、数日ぶりにグザビエの家に泊めてもらう。