2010年5月16日日曜日
コリーヌさんの家(Thomery)
コリーヌさんの家(Thomery)へ行くため、11h25発の電車に間に合うようにリヨン駅へ行く。
今日から一週間、コリーヌさんの家に泊めてもらうと言ったので、グザビエとファビアンヌが2人そろって駅まで送ってくれる。
グザビエは「もし何か問題があったらいつでも家に泊まりに来ていいからね。何かあれば遠慮なく電話して」と何度も繰り返し言ってくれた。
リヨン駅に行ったついでに、来週のオランダ行きのチケットをインターネットで予約しておいたので、それをグザビエが券売機から出す方法を教えてくれる。
リヨンからThomeryは片道2人で15.80ユーロ。特急で約40分。
Thomeryは、知らなければ見過ごしてしまいそうな森の中の小さな駅。
この日はこの町(村?)の年に一回の蚤の市で、たくさんの人だった。
コリーヌさんの家の庭で、彼女の友人を招いてまずは昼食。彼女が作った料理と友人たちが持ち寄ったサラダやケーキなどを食べる。
友人のシルヴィーさんは、パリで絵画の修復をするアトリエを持っているので、興味があったらいつでも見に来ていいよ、と言ってくれる。
食後の運動に、蚤の市を覗きに行く。町(村?)をあげての蚤の市なので、道路は封鎖して家の前に品物を並べたり、町の中心にある教会前の広場にはちょっとした移動遊園地ができていたり、屋台が出ていた。
数時間かけて歩き回り、私は赤い革のバッグ(2ユーロ)、飾り物の木靴(1ユーロ)、石鹸置き(1ユーロ)、ナプキン挟み(1ユーロ)、レースのカーテン2枚(1ユーロ×2)を買った。甲斐は栓抜き5本(2ユーロ)、エスカルゴつかみ&エスカルゴ用の皿のセット×8(8ユーロ)を買う。
また、この町周辺には、19世紀バルビゾン派の画家たちが多く住んでいたらしい。ミレーの〈晩鐘〉や〈落穂拾い〉の風景はこのすぐ近くだそうだ。ゆっくり滞在できるなら、一日中スケッチをしたくなるような場所がたくさんあった。
散歩の後、セーヌ河の畔で休憩する。
家並み(17世紀くらいのもの?)もきれいで、自然がたくさんあってとても気に入ったが、ここはあまりにも良い所すぎて、仕事をしにきた私たちにとってはリラックスしすぎて困ってしまう。バカンスのために来るのならいいが、ここから毎日パリに通って仕事をしようという気にはなれないだろう。コリーヌさんに毎日駅までの送り迎えをしてもらうのも気が引けるので、一週間の滞在予定を一日に切り上げることにする。
その場でグザビエに、予定を変更して明日パリに帰ること、またしばらく泊めてもらえるか、と電話で相談すると、快くOKしてくれた。
コリーヌさんは、夜は日本食(ごはん、みそ汁)を作ってくれた。甲斐が寿司を作るつもりで持って来た海苔も軽く火であぶって醤油をつけて食べる。
ベッドの用意をしてくれた時、テーブルの上に村上春樹の「1Q84」が置いてあるのが見えた。彼女に次はこれを翻訳するのか尋ねると(彼女は村上春樹の本を多く仏訳している)、これは出版社がやらせてくれないのだと言う。今は伊坂幸太郎の「重力ピエロ」の翻訳の話がきているらしい。彼女とはもっといろんな話をしたいが、残念。
一週間滞在するなら、近くのフォンテーヌブローの城やミレーの描いた風景なども見に行きたいと思っていたが、結局、蚤の市だけで終わってしまった。また今度ゆっくり来たい。