2010年5月17日月曜日

オペラ座前ジュンク堂/パリ郊外Ivly


11時にギャラリーにくるように言われたので、Thomeryからパリに帰る。
まず、オペラ座前のジュンク堂に行く。店内に入ると、レジのカウンターに展覧会のポスターを貼ってくれていた。「夢の抜け口」のポスターも貼ってある。
日本語の上手な店長が対応してくれ、近くのカフェで話す。ポスターを見たときから個人的に気になっていたと言ってくれる。話している内に、すでに甲斐の写真集をこのジュンク堂でも扱っていて、売れ筋の本だということが判明。よろこんで、他の写真集もこれから仕入れさせてもらいます、と言ってくれる。ただ、サイン会は場所が狭いので、難しいそう。甲斐のコーナーを本棚の一角に作ったりすることは可能なので、そのようにお願いする。

ギャラリーに戻ると、元・京都の日仏の館長だったアラン・ルマットさんが待っていた。パーキンソン病で大変そうなのに、甲斐が来るのをずっと待っていてくれたらしい。
アランさんが帰ったあと、西川長夫さん、祐子さんが友人を連れて来られる。

夜、7時半、私が京都でいつもフランス語と日本語のエクスチェンジをしている友人・ジェロームのお母さんから食事に招待され、パリの南の郊外、メトロの終点駅のイヴリーという所まで行く。
駅までジェロームのお母さんが迎えに来てくれた。アパートは駅のすぐ隣だった。彼女が「今日はエレベーターが壊れているので、階段で5階まで登らなくてはならないのだけど、本当にごめんなさいね」というので、5階ならグザビエの家と同じなので、「大丈夫です」と言ったのだが、彼女のアパートは、1階が普通の3階分にあたる作りになっていて、登っても登ってもまだ着かない。結局15階分の階段(しかもフランスの1階は、日本でいう2階。つまり18階分)を重い荷物を持って登ることになった。
アパートの中は広々していて、バルコニーも広く、彼女の趣味でたくさんの植物が植えられていた。15階というだけあって、見晴らしもいい。甲斐は気分がよくなってバルコニーから写真を何枚も撮っていた。



彼女のアトリエも見せてもらった。天井は2階分くらいの高さがあり、ドライフラワー、人形、粘土、石、綿、木、段ボール、絵の具などいろんな素材が、壁や床や作業台の上にたくさん置かれていた。彼女はインスタレーションやコラージュなどの作品を作っているそうだ。ジェロームから家族のことはあまり話を聞いたことがなかったので、こういう環境に育ってアニメーターになったのだな、と彼の背景を想像した。このアトリエを見て、彼の作品にも少し影響があるような気がして納得。



彼女のボーイフレンドのミッシェルさんはアマチュアの写真家で、彼の作品も見せてもらった。
食事は、日本できいたことのない名前の野菜のサラダ(茎は小柄な白菜のような形で葉は細かい)、牛肉のワイン煮込み、チーズ、ワイン、デザートはいちご、食後にコーヒー、をお腹いっぱいいただく。
帰り際、「いつでもこの部屋に泊まりにきてもいいから鍵を渡しておく」と言われ、鍵をもらった。彼女たちは20日から6月1日まで、ミッシェルさんの写真展のために田舎の方へ行くからいつでも好きな時に自由に使っていいよ、と家の中の説明もしてくれる。

1時になり、終電がなくなってしまったので、ミッシェルさんが車でグザビエの家まで送ってくれる。
途中、Place d'Italie近くのチャイナタウンも通ってくれる。